1989年夏、赤いロードスターが2台ニースまで空輸された。木箱で厳重にパッキングされている。通関が終わるとトレーラーに積まれ、撮影拠点に届いた。現地クルーの関係者達も物珍しそううに、日本から来たこのなんとも愛らしいスポーツカーに目が離せない。それから2週間のロケーションが始まった。カタログとビデオの撮影で南フランスのロケ地をあちらこちら巡った。映画の撮影がよく行われるこの地では、警官がとても協力的に道路の通行をサポートしてくれる。
お昼時にさし掛かったときは、一緒にランチを食べり、白バイが先導してくれるお蔭で渋滞も、速度オーバーもOK。朝は4時起きで、夜は10時まで明るいためヘトヘトになるまで撮影ができる。この写真は撮影も終盤の頃日没でスタッフがスナップで撮ったものだろう。